寝る時、入れ歯は入れたまま寝ていいでしょうか?【後編】

原則的に夜お休みになるときは、外して休んでください。ただし患者さんによっては入れ歯を入れたままの方が良い場合もあります。

 

入れ歯を入れて寝た方がいい人は?

 

前回入れ歯は外して寝た方がいいことをお伝えしました。ただしすべての患者さんが絶対外すべきというわけではなく、中には入れて寝た方がいい方もいらっしゃいます。どのような方に当てはまるのか、お話していきます。

人間は寝ている間も「かむ」という行為を無意識にしています。残っている歯が少なく、入れ歯を外してしまうといっそうその残っている歯に大きな負担がかかっている場合があります。歯ぎしりや食いしばりが強い方も、残っている歯を守るという意味でもつけたまま寝た方がいいでしょう。

 

夜中にトイレに行く際、入れ歯を入れていないと平衡感覚が失って転んでしまうことがあります。ご高齢の方だと、骨折して寝たきりになってしまうこともありますので、そのような方には付けて寝てくださいとお伝えしています。この他にも入れ歯を入れておかないと気分的に落ち着かない方やあごの調子が悪くなる方も入れ歯を入れて寝られたらいいと思います。

阪神・淡路大震災の時、朝方だったため入れ歯を失ってしまい、震災後もなかなか入れ歯を作ることができず、食べられなくて困った方が大勢いらっしゃいました。入れ歯がなく、食事ができないことは切実な問題です。震災のことを考えると、入れ歯を入れて寝ることも仕方ないかと思います。ただし入れ歯を入れて寝る場合には、しっかり磨いてから装着して寝てください。