新しく入れ歯をつくっていく口の中の環境が整ったら、入れ歯づくりに取りかかっていきます。といいましてもいきなり最終的な入れ歯はつくりません。まずは治療用義歯という入れ歯をつくらしていただきます。
なぜそのようなことをする必要があるのか?と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかしこの治療用義歯は重要な役割をもっているのです。
いままで合っていない入れ歯を使われていた患者さんは、その入れ歯にあわせて変な癖がついてしまっています。独特のかみ方や、変な唇、舌の動かし方を身につけてしまっているのです。つまり口のまわりの筋肉やそれをうごかす神経の調和が取れていないのです。
このような悪い癖を直さないで、新しい入れ歯をつくったらどうなるでしょうか?しばらくしたらまたつくり直さなければいけなくなります。
治療用入れ歯は、いろいろと試していただく役割もあります。例えば今までかみ合わせが低かった人に、それは適切な高さでないからといって、いきなり高くしたらとても違和感があって口に入れてられません。徐々に高くしていく必要があるのです。そのためつぎ足しつぎ足しをしていかなければなりません。
また大きすぎたり、逆に小さすぎたりする場合には、入れ歯自体の大きさを変えていかなければなりません。このように刻々と変化していく状況に対する処置を可能にするために治療用入れ歯は必要なのです。いわば、治療用入れ歯も前処置の治療1つといえるでしょう。
治療用入れ歯を使われる期間は患者さんの状態によって違います。たいていは2、3ヶ月もしたらいい状態に改善しますが、患者さん自身も歯医者からみても問題を認めなくなってから最終的な入れ歯の製作に取りかかるのが理想でしょう。
もちろん治療用義歯を必要とされない、あるいは前処置が終わったらすぐに最終的な入れ歯にとりかかって問題ない患者さんもいらっしゃいますので、このステップは必要に応じておこなうということになります。
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